(マサイマラ編から続く)
5日目
朝食を食べている時からこんなにゆっくりしていて大丈夫なのかな?と思っていたら、もちろんCharlesはチェック済みで「フライトが遅れているそうです」だって。当時は「おかげで長めのゲームドライブができてよかった」と思っていたけれど、いざAir Stripについてみると。。。本来の離陸時間の11:15をとっくに過ぎていると言うのに一向に飛行機が来ない。。。私たちは、気候も春のようで気持ちよく、ただバス停のような待機場所に座ってくつろいでいただけだけど、Charlesはそうはいかないようで。。。というのも私たちはこの日の午後3時にナイロビのJomo Kenyatta空港を発つ便でモンバサに向かうことになっているのだけれど、ここから乗る飛行機は同じナイロビでもWilson Airportにつく。つまり、ナイロビ到着後30分ほど車で移動する必要があるため、移動時間を考えると午後1時半にはWilson Airportに到着したいところ。逆算するとこの空港を12時半には出発しなくては!他の旅行客も含めて全員がのんびりしている中、カリカリCharles発動。スマホ片手にナイロビにいる同僚に電話したり、画面を見つめたり。。。ようやく1時間半遅れで飛行機がやってくる頃にはオンラインチェックイン含めできることは全てやってくれていました。Charlesが忙しく働いてくれている間にパパは案内窓口兼売店でTシャツを買い、はるっちはお手洗い(頼めば鍵を貸してくれる、はるっち曰く綺麗)も済ませて準備完了。
今回は来た時より大きい50人乗りの飛行機ということでフライトはより安定するのか、と思いきや、なんとマサイマラ保護区内の他のAir Strip2つに寄り道するということで10分未満の超短時間フライトを2回繰り返したのだけど、このフライトが高度を上げないせいなのか揺れるのなんのって。酔い止めのおかげで私たちは全員奇跡的に無事だったけど、同じフライトの中にはもうそれは大変なことになっていた人たちも。。。搭乗時にCharlesからすぐ降りられるように後方の座席に座るよう言われていた私たち。到着するとすぐに降機。どこからともなく、Charlesの同僚(名前を忘れてしまった)が現れ、私たちの荷物をピックアップしてターミナルとかに寄ることなくすぐに車へ。この日のナイロビは数日前と違って暖かく半袖で大丈夫。Jomo Kenyatta空港への移動開始。空港で駐車してから向かう余裕はないので駐車係としてこのCharlesの同僚も車に乗り込みます。ふと車内の時計を見ると既に3時過ぎてる。いくらオンラインチェックインをしてあっても流石に離陸時間を過ぎては。。と思っていたら、後で聞いたらこの時計は40分遅れだったんだって。空港のエリアに到着すると、運転手のCharlesを除き全員降りるよう言われる。セキュリティチェックを受けなくてはいけないとのこと。その際荷物を持っているとそれは別に調べられるので時間がかかるから全ての荷物を車内に置いて行くよう言われる。Charlesと車内に残した荷物はノーチェックで行けたのかはわからないけどとにかくセキュリティチェックを受けた私たちは再び乗車。今度は空港の入り口で車を降りる。この時点で2時半。Charlesの同僚にチップを渡そうにも1ドル札は全てマサイマラで使い切っていて。。。オンラインチェックインも含めナイロビで色々してくれたことへのお礼も込めて10ドル札を渡す。建物に入る前にセキュリティチェックがあり、すでに10人ほどが並んでいた。全ての荷物はX線検査を通し、人は金属探知ゲートを通らないといけない。ここでCharlesが引っかかり私たちだけが先にチェックインカウンターへ。2つの航空会社の窓口があり、急いでいる割には何も把握していない私たちはあっさり間違える。気を取り直してケニア航空の窓口でフライト名を告げるともう締め切ったと一旦断られるも、オンラインチェックインのおかげで受け入れられた。お、まだ乗れそうだという感じになったところでCharles登場。おお、何か言ってると思ったら、ナイロビに到着した時にCharlesの同僚が持ってきた私たちのお弁当を持って行けと。本当はこの空港で出発前に食べる段取りだったこのお弁当、まるでピザでも入っているかのような段ボール入りでなかなかのサイズがあり、ラッピングしないと飛行機に乗せられないと。この切羽詰まった状況なので、ちょっと忘れたふりしようとしていた私たちだったけど、Charlesはすかさずラッピングマシーンでお弁当入り段ボールをラップでぐるぐる巻きに。もうこれは持っていかなければ。出発するのは私たちだけでCharlesとはここでお別れだったのだけど、ゆっくり別れを惜しんでいる暇もなく、ここで手渡すよう日本を発つ前に言われていた謝礼を渡すことすら忘れる。搭乗ゲートに向かうため出発前のセキュリティチェックへ急ぐ。ここも長蛇の列。係の人がママとはるっちを列の先頭に誘導し、このベルトコンベアに荷物を置けと言うものの周囲の人に事情の説明はないから私たちだた割り込んだ人になってたんだけど、係員の力強い頷きに勇気を振り絞って荷物を置く。セキュリティチェッククリア。しかしちょっと距離が空いてしまったパパとみいちゃんはどう頑張っても割り込める雰囲気ではなく普通に列の後ろに。。。うーーん来ないなぁと思いつつ先を急ぐママとはるっちの耳にファイナルコールで呼ばれる私たちの名前が。飛行機の搭乗口まではランプバスで行くシステムだったのだけど乗車口の係の方にすぐに声をかけ、その後2人も合流しバスに乗り込み機内へ。でも、、、実は私たちよりさらに1台あとのバスでもう1人搭乗してた。KQ608便は定刻の15時発でちょうど1時間。そこそこ大きい機体だからさっきまでのフライトとは大違い。到着して全員立ち上がったところで気付いたけど、こちらの人って背が高い。177cmのパパが小柄過ぎて見失ってしまったほど。
かなりこじんまりしたMombasa Moi 空港だったけどお手洗いはとても綺麗。ただし2つある個室のうち1つは和式!!荷物を受け取り外に出ると。。。手配旅行なのでホテルの方がお迎えに来ていました。マイクロバスに乗りこみホテルへ。ビニールぐるぐる巻きのお弁当を機内で開けることはもちろんできなかったし、ここでもしっかりトランクに積まれてしまったので機内で出されたジュースとスナック以外は何も口にしていない状態の私たちは腹ペコのまま。車内にはお水が準備されてました。後から調べたところによるとMombasa-Malindy highwayという高速道路があるみたいだけれど、なぜかひたすら下道を進む。道路の両脇に背の低い古びた商店が並び人でごったがえしている。特別に治安に不安を感じるような感じはしなかったけど人々はほぼ地元の方と思われる感じで、私たちのようなアジア系は皆無。
そして、道はものすごい渋滞。モンバサから私たちの滞在するSerena Beach Resort & Spaがある郊外のShanzuへは橋を渡らなければいけないのだけれど、その橋の前後が特にものすごい。橋で追い抜いたリアカーを引いている人(徒歩)に渋滞中また抜き返されたほど。後で調べたらホテルまでは18.7kmだったけど結局1時間ほどかかりました。
17時半ごろホテル着。マイクロバスを降りてホテルの入り口で恒例のセキュリティチェックがありました。Charlesから受け取っていたバウチャーを提示しチェックイン。ついでにここでのチップ用に20ドル札を崩して欲しいとお願いしたら、ドルは無理だけど。。。とケニアシリングの小額紙幣にしてくれた。ケニア滞在5日目にして初シリングだ。当時1シリングちょうど1円だったので計算しやすかった!そこそこ広い敷地にコテージ風の建物が立ち並んでいて、真ん中にプールとそれにつながったプライベートビーチが。
お部屋はダブルベッド1つのメインベッドルームとツインのゲストルームが1つある1フロア。ここのメインベッドルームには久しぶりに見るバスタブもあった!!ベッドには蚊帳があったけど、そもそも季節の関係なのか蚊がいなかった。1匹も見なかった。私たちはマラリアを恐れて日本から虫除けスプレーはもちろんのこと、防虫服、どこでもベープ、腕に装着するタイプの虫除けグッズなどを持参したけれど拍子抜け。お部屋は、とても綺麗だったものの、Wifiが不安定、ゲストルームのテレビのリモコンがつかないなどなどのトラブルがあり、リモコンはすぐに新品に変えてもらったけれど、Wifiは結局諦める他なかった。ただし、お部屋以外、例えばレストランやプールサイドでは問題なくWifi使えました。あまりにも腹ペコだったのでCharlesからもらったラップでぐるぐる巻きのお弁当を開けてみると。。。見事な日本のお弁当。唐揚げや生姜焼き、見た目もニオイもまだ大丈夫そうだったのでちょっといただきました(残りはお部屋に放置はできないのでホテルの方に事情を話して廃棄していただきました)。夕食はホテル内のレストランでバイキング。お客さんのほとんどが観光客、それも地元の方々といった雰囲気。小さい子供連れの家族やカップルなどなど色々な方がいらっしゃいました。従業員はここでも非常に親切で、はるっちが1人で食事を取りに行くとさりげなくニコニコと見守っている感じでとても良い雰囲気でした。この辺りでパパ、ママの腸が回復。スープ、パン、ライス以外のおかずも存分に楽しみました。
この後はるっちが腹痛を訴え、びっくりしましたが、ほぼランチ抜きでの久しぶりの食事を食べ過ぎたせいだろうということで。。。。
6日目
朝ごはんは昨日の夕食と同じホテル内のレストランで。昨日着いた時には曇っていたけれど、今日は朝から晴れてる!!プール&海水浴だーと言っていた割に午前中はダラダラと。。。この辺りは公共の交通機関もないし、ちょっと街ブラしてみるという雰囲気でもない。車窓から見た限りでは女性も普通に一人歩きしているし、治安の問題と言うよりは、雰囲気を味わうこと重視で観光にそこまで興味がないこともあり。。。お部屋は居心地がいいしなぜか今朝はゲストルームのWifiが調子良く、みいちゃんもはるっちもSNSやらYouTubeやら。。。途中ママが敷地内のお土産屋さんを見つけて来てみいちゃんとともにショッピング。店長はとても気さくでアフリカに来るのは2度目だけどケニアは初めてというみいちゃんになんで最初に来ないんだと言ってみたり、腕につけていた虫除けバンドにものすごく関心を示してみたり。しかもこの人、ケニア航空の看板に出ているモデルさん(有名人かはわからないけど)にそっくりだったので、後から空港や機内で盛り上がる私たちでした。さらにケニアの人の優しさはここでも全開で、夕方もう一度ここに来たら、営業時間を微妙に過ぎていたのに笑顔でお店を開けてくれました。そして、ここで絵葉書を出すための切手を買おうとしたら、「今在庫がないけど僕が責任を持って出しといてあげる」と。ハガキを預けつつも半分諦めていたけど、ちゃんと全部届いた!!
お昼頃になってようやく水着に着替えてまずはホテルのプールへ。プールサイドはやっぱり地元の方が多めな感じ。欧米系の方は数組いるけどアジア系は私たちだけみたい。快晴で気温も高いけどプールの水は冷た目で入るのには結構勇気がいる。躊躇していたらフレンドリーなゲストの方にわかるよーと言われる。ちなみに水温は夕方にはとても暖かくなった。子供達がちょっと飛び込んじゃったりしても楽しそうに遊んでる分にはみんなニコニコ、ゆるい雰囲気が心地よかったです。もりもり朝ごはんを食べたとはいえ途中お腹が空いたのでプールサイドでフライドポテトとドリンクを。これがこの旅唯一の現地払いの食事でした。
このプールからの海は絶景でこれ、ハワイ行って来たって写真を見せたらみんな信じるよねぇと盛り上がる。実際雰囲気と気候はハワイみたい。。。全体にみーんなのんびりしている。従業員の方が朝からビーチサイドの注意書きのペンキを塗り直していたんだけど、やけにゆっくりやってるなぁと思っていたらまだ全然時間はありそうだったけど途中で終了していたり。。。
ビーチに移動。みいちゃん、はるっちは初インド洋だ!!ビーチは、多少海藻が落ちたりしてはいるものの、白い砂浜&透明な海でとても綺麗。
ここではビーチバレーじゃなくてビーチサッカーのよう。ホテル以外からこのビーチへのアクセスはビーチ伝いしかないと思うんだけど、地元の青年たちなのかな。。。。私たちは時々海に浸かりつつ砂浜でひたすら水路作り。それぞれ葉っぱを浮かべて海まで流す競争をしたりして。。。
アトラクションとしてラクダに乗ってビーチを散歩というのがあるようで、おじさんがラクダを連れて勧誘してまわっている。私たちも勧誘されたけどそれほどしつこくなく、そのせいか誰も乗っていなかった。
このボートはグラスボート。I’m a captainといっておじさんがこのボートへの勧誘に来る。人数は多かったけどみんなそれほどしつこくもなく。この日はそこそこ風があり停泊中のボートも大揺れだったせいか乗っている人は見なかったなぁ。それでもボートが浮いているあたりまでシュノーケリングしている人たちの姿はちらほら。
7日目
今日は日本に帰る日。まずはモンバサからナイロビへ。ナイロビからはドバイ経由で成田空港へ帰ります。モンバサ出発は午後12時35分だというのに渋滞を警戒してかホテル出発は8時半。空港までの迎車は私たち専用のワゴン車だったのだけどこの運転手さんがケニアでは珍しくマスクをしてるなーと思ったら、ひどい咳。これは。。。とちょっと引くレベルだったけど、元気いっぱいでケニア人らしく咳をしつつも本当によく喋る。彼によると、モンバサは元々同じく沿岸部のマリンディやタンザニアのザンジバルなどとの結びつきが強い。というのも沿岸部はみんなイスラム圏だったから。ナイロビではケニア人の主な宗教はキリスト教って聞いてきたけどこの辺りではイスラム教がメインなんだって。だからモンバサの人々はケニアの首都ナイロビよりも国は関係なく沿岸部の諸都市との方に親しみを持っていて、ナイロビというかケニア政府にはいいように搾取されているという風に思っているみたい。ナイロビではみんなの尊敬を集めているって聞いていた初代大統領Jomo Kenyattaさんのこともここではボロクソ。。のようだ。。。こういう話を聞けただけでもわざわざ違うエリアに来てみた甲斐があったなって喜んでいたのだけれど。。。帰国3日後全員コロナ発症。確かめた訳ではないけど絶対彼だよな、心当たりがこんなにあることって。。。ケニアでは(彼以外)誰もマスクをしていなかったので私たちもすっかり油断して、持ってはいたけど一回も着用しなかったんだけど、せめてあの車内では。。。
結局そこまでの渋滞もなく、モンバサの空港には出発3時間も前に着いてしまった。チェックインは待たずにできたけど、出発ロビーに行っても小さい売店2つと小さなカフェ1軒しかなく暇つぶしの手段がない。しかも、Wifiも入らない!!仕方がないので小さな売店の1つに行ってみると。。。意外と充実のお土産が。紅茶、コーヒー、アクセサリー、雑貨などケニアのお土産が普通に買える。しかも、後で発覚したんだけど、これらは全部ナイロビの空港で買うより安い。紅茶なんて全く同じものなのに値段だけ違った。(ただし、ナイロビの空港も期待するほど店はない。ちょっとおしゃれな道の駅ぐらいな感じ。)空港ではアジア系の方も何人かは見かけました。そのうち1人は日本の方だったかも。
定刻の12時35分発KQ307便でナイロビJomo Kenyatta空港へ。機体が古めでみいちゃんの席の机は外れそうだわ、救命胴衣は床に落ちてるわでちょっとビビる。それでも無事ナイロビにつき、Charlesと再会。ここでようやく謝礼を渡すことができた。さらに、私たちは忘れたことすら気づいていなかったけど、マサイマラに行く時にスーツケースと一緒預けておいてモンバサに行く前に受け取り損ねていた、ナイロビ滞在中にUtamaduni Craft Centreで購入したお土産約2万円分を受け取る。Charlesが国際線のターミナルへ案内してくれたら、そこは来た時とは違うところでプレハブ風ではなくて立派な建物でした。入り口でもちろんセキュリティチェックがあり、10人ほどが並んでいる。Charlesは飛行機には乗らないので中には入れないけど一緒待っていてくれたので、今度はしっかりお別れをする。Charlesは”できるガイド”なだけでなく結構立派なビジネスマンなようで、日本人(私たちも知ってる会社の社長さんだった)と組んでマサイマラでホテルを運営しようとしているとのことで、みいちゃん、はるっちの新婚旅行にでも来てね、だって。先の長い話だ。。。でも、来年日本に来るかもっていうことなので近いうちの再会もあるかも。旅行中の連絡用にLineも交換したから末長いお付き合いもある。。かな。そうこうしているうちに私たちのすぐ前に並んでいた男性にようやくセキュリティチェックの順番が回ってきたところで実はターミナルが間違っていたことが発覚。。せっかく20分も並んだのに。ここの空港はとても分かりにくいという教訓を得た。もしもガイドがいない場合にはよく確認しなくては!今回私たちはCharlesのおかげで本当に充実したよい旅ができました。出発ロビーはモンバサに比べたら洗練された感じだったとはいえ、免税店とかブランドショップとかはなく、ナイロビの都市加減から考えたら信じられないくらいこじんまりした感じでした。
午後4時45分発EK720でドバイへ。到着は夜遅くで、普段のはるっちの就寝時間より後だったのですが、頑張ってお土産を買う。ドバイに立ち寄ってないのに何故かドバイ土産を買い込む私たち。ケニアにはなかった空港らしい充実のショッピング環境にテンションが上がってしまったのかも。ドバイ出発は深夜だったので流石にはるっちは搭乗口付近の椅子で寝ていたのですが、パパがおぶって移動するにはちょっと大きくなり過ぎているようで。。起きちゃったけど寝たふりして運んでもらおうとしていたのをみいちゃんに見破られちゃった。午前2時40分発EK318便で無事夕方成田空港に。
行く前はネットに溢れるナイロビ治安情報に怖気づき、本気でビビってましたが、行ってみたらケニアの人々の溢れ出るホスピタリティに魅了され、本気でケニアに対するイメージが変わりました。マサイマラ保護区はかつて行ったボツワナチョベ国立公園のサバンナとは、匂いとか湿度とか5感で感じる部分が全然違っていてサバンナと言っても様々なんだなと。。。やっぱり行ってみないとわからないこともいっぱいあるんだな。